看護師の眼差しのような「映画」

医師や看護師が出演する映画やTVドラマが増えました。最近では「救急病棟24時」「コード・ブルー ドクターヘリ緊急救命」など実践さながらのものが増え、見ていても勉強になる事も多い。また映画では「ER緊急救命室」が一番リアルでずいぶん前から見ていました。最近の映画では「チーム・バチスタの栄光」「神様のカルテ」などが気になっていました。人間にとっての医療って何だろうと考えさせられる物が多くなったことと、病気を治そうとする医師と治ろうとする患者の気持ちが、ひょっとしたら病気を治しているんじゃないかという気にさせてくれます。ドラマも映画も実状に近い設定と背景をもって我々に迫ってくるので、手術の場面でもつい“頑張れよ!”と声が出て手に力が入ります。つい最近で一番勉強になったのは、最先端医療を扱ったドラマで、今の医療の現場の最先端技術を見せてもらったのと、治療の難しい難病の治療法に取り組んでいる大勢の研究をしている方々の苦労や、医療にも限界があり医療と倫理問題、実際にもある場合どう考えたらいいのだろうと、他人事ながら心配しました。今見てみたい映画は「神様のカルテ」2011年8月に公開されたもの。番宣を見ながら“一度見てみたいなあ”と。医師や看護師を中心に描く作品、患者さんを中心に描くものとありますが、医療関係者側からも患者側からも見られそれぞれの立場での捉え方が、「優しい」気がしました。人は何を目的に映画を観ようと思うのでしょう。ただの時間つぶし?デート?今の自分への答えを探して?いろんな考え方があります。“映画を観ながら救われたかったから”というのも理由になりませんか。疑問をいだきながらも懸命に医師の仕事を続ける主人公、もっと楽な生き方もあったはず。なのにどうしてこんなに辛い生き方を選んだのか、人の生死のうち「死」からは何も生まれないはず。しかし「死」を見届ける人。医師や看護師や家族の人達の存在は大きい。そして最後を迎える患者さんが穏やかな最後であって欲しいと誰も思う、この映画を通してそうした優しい眼差しが感じられました。その「眼差し」が現代を生きる我々に勇気をくれる気がします。これは病気を治そうと懸命に頑張る病人を応援してくれる看護師の眼差しにも似ています。